ピロリ菌外来
ヘリコバクター・ピロリ菌に感染しているかどうかの検査や、除菌治療を行っています。
ヘリコバクター・ピロリ菌について
ヘリコバクター・ピロリ菌検査方法
当クリニックでは4種類の検査を行っています。
尿素呼気チェック
患者さんに13C-尿素(検査薬)を服用していただき、尿素が分解された際に生成される13CO2を呼気から検出します。ピロリ菌に感染している場合は、13CO2が多く検出されます。迅速ウレアーゼ法
胃カメラ検査時に胃組織を採取し、その検体を調べます。抗体法・抗原法
血液抗体測定、尿中抗体測定、便中抗原測定があり、もっとも安価であることからピロリ菌のスクリーニングに用いる検査法です。確定診断のための検査を受けるかどうかの指針になります。鏡顕法
胃カメラ検査時に胃組織を採取し、染色して病理医が顕微鏡で感染の有無を診断します。ヘリコバクター・ピロリ菌専門外来
平成25年2月以降、保険診療の適用範囲が拡大され、胃カメラ検査において慢性胃炎の診断が保険適用となりました。その結果、慢性胃炎が確認された場合、全ての患者さんがピロリ菌感染の検査を保険診療で受けることができます。また、ピロリ菌感染が認められた場合も、保険診療で除菌治療を受けることが可能です。 当クリニックでは、胃カメラ検査を受けた患者さんに対し、適切な感染検査と必要な除菌治療を提供しています。 さらに、他の医療機関で人間ドックなどを受け、胃カメラ検査で慢性胃炎が診断された場合、6か月以内であれば保険診療でピロリ菌検査を受けることができます。もし感染が確認された場合は、保険診療での除菌治療も受けることができます。また、6か月以内に受けた人間ドックの結果で慢性胃炎の診断とピロリ菌感染の陽性が指摘された場合は、その場で除菌治療を開始することも可能です。 さらに、以前に他の医療機関でピロリ菌の除菌治療に失敗した場合でも、6か月以内に当院で胃カメラ検査を受けている場合は、保険診療の対象となります。 ただし、2回目以降の除菌治療やその他の治療に関しては、自費診療となります。保険診療に関する詳細な条件については、お問い合わせいただくか、ご相談ください。
自費診療となるケース
- 健康診断などでピロリ菌感染が指摘されたものの、胃カメラ検査を受けたくない場合
※ピロリ菌感染があった場合、すでに胃がんが発生している可能性があるため、基本的には胃カメラ検査をお勧めしています。 - 二回の除菌治療(二次除菌)が失敗し、三回目以降の除菌治療をご希望の場合
- クラリスロマイシン(クラリス)、サワシリン(ペニシリン系抗生剤)にアレルギーがある場合
※以前除菌治療を受けた際に、じんましんや湿疹が出現して治療を中止した場合は薬剤アレルギーの可能性が高いため、通常の除菌治療ができないことがありますので、まずお問い合わせください。
除菌治療について
Step1
抗生剤2種類とPPIと呼ばれる胃潰瘍治療剤を1週間服用します。 副作用は、味覚異常(約30%)、下痢(約13%)、じんましん(約5%)肝機能障害(約3%)、などがあります。なにか異常があったらご連絡ください。特にアレルギーとみられる症状が起こった場合には、服薬を中止して、すみやかにご連絡ください。
Step2
当クリニックでは、治療から1ヶ月後以降に除菌治療が成功したかどうかの判定検査を行います。 最初に受ける除菌治療が成功する確率は、70-80%とされています。
Step3
除菌治療が成功しなかった場合、ご希望により二次除菌治療を行います。 服用する抗生剤のうち、クラリスをメトロニダゾール(商品名:フラジール)に変更します。 服用期間は、1週間です。
Step4
除菌後1か月後以降に、判定検査を行います。一次除菌と二次除菌を合わせた成功率は97~98%です。ほぼ成功すると言えますが、2~3%は失敗するケースがあるため、当クリニックでは自費治療にはなりますが三次除菌、四次除菌にも対応しています。