めまい・頭痛・しびれ外来

めまい・頭痛・
しびれ外来について

めまい・頭痛・しびれ外来についてめまい、頭痛、しびれは様々な疾患が原因でみられる症状であり、中には重大な疾病が原因になっている場合もあります。原因が多岐にわたることもあり、一度きちんと診断をつけておくことが重要です。

めまいとは

周囲の空間や自分の位置、方角などの情報は、眼、内耳(半規管・耳石)および手足の関節などによって感知されます。その情報が脳で統合され、それにより身体のバランス(平衡覚)を微妙にコントロールしています。こうした機能のどこかに不具合が起こると、めまいや平衡障害を生じます。
めまいを起こす病気には、耳鼻科領域の良性発作性頭位めまい症、メニエール病、突発性難聴、慢性中耳炎などがよく知られていますが、脳循環障害や脳腫瘍など、脳神経科領域の疾患も見受けられ、脳神経科領域の疾患であった場合には速やかな治療が必要になります。

頭痛

頭痛頭痛が起こる原因はさまざまで、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛、くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎などがあり、放置すると命にかかわる疾患もあります。たかが頭痛と考えず、原因を見極めておくと安心です。

片頭痛

脳の血管の急な拡張によって起こると考えられており、「ズキンズキン」と脈打つような痛みが特徴です。痛みは数時間~3日間ほど続き、吐き気を伴う場合もよくあります。原因として疲労やストレスがあり、20~40代の女性に多いことから女性ホルモンも関係するとされています。症状が起こった際の対処法は、暗くて静かな場所で安静にすることです。頭痛が起こる前兆として、目の前がキラキラする、イガイガした光が見えて徐々に大きくなっていく、視野が狭く感じるといった視覚異常(閃輝暗点)が起こることもあります。治療では、トリプタン系薬剤の内服が効果的です。

緊張型頭痛

後頭部から首筋を中心に、頭全体に痛みが広がり、頭に金属の輪を嵌めているように締め付けられる痛みが長時間続きます。痛みが生じるのは、肩や首の筋肉が凝って、その付近の血管が過度に収縮し、神経が刺激されることが原因です。
誘因は精神的・身体的ストレスですから、ストレスの上手な解消がポイントになります。収縮した血管を広げると痛みが治まるため、入浴、運動、マッサージなどが効果的です。

群発頭痛

1~2ヶ月に渡って毎日起きる頭痛で、原因は目の後ろを通る頭の血管の拡張だと考えられており、アルコールが誘因となります。目の奥をえぐられるような激しい痛みが1~2時間続くため、動き回ったり、転げ回ったりするケースも珍しくありません。働き盛りの男性に多く見られる傾向がありますが、患者数自体が少ない病気です。かなり強い痛みが生じるため、専門の医療機関の受診をおすすめします。

以下のような頭痛があったら、救急車を呼ぶか早めに専門科(脳神経外科)を受診する必要があります。

  • 頻度と痛みが増していく頭痛
  • 50歳以降で初めて起こった頭痛
  • しびれや麻痺、けいれんなどの神経症状を伴う頭痛
  • がんや免疫不全などの病気がある方の頭痛
  • 発熱や首のこわばり、吐き気・嘔吐などを伴う頭痛

他に突然起こった頭痛、今まで経験したことの無い頭痛、いつもと様子の違う頭痛は要注意です。

要注意の頭痛を起こす病気

脳循環障害
(椎骨脳底動脈循環不全症)

脳の血流不足によって、小脳や脳幹の機能が悪化してめまいが起こります。舌がもつれる、物が二重に見える、手足がしびれるなどの症状が起こることもあり、激しい頭痛や意識不明などがある場合には脳出血が疑われます。

脳腫瘍

脳と脳を取り巻く組織に生じる腫瘍の総称です。転移性脳腫瘍を除く脳腫瘍の患者数は10万人に12人程度と推測されており、乳幼児から高齢者までのあらゆる世代にみられます。ほとんどの脳腫瘍は、CTやMRIによっての診断可能です。慢性的な頭痛、吐き気や嘔吐、めまい、視力低下が脳腫瘍の主な症状です。

くも膜下出血

くも膜下出血は、脳の血管が破裂して、くも膜と軟膜の間の空間であるくも膜下腔に出血するものです。症状としては嘔吐やけいれん、意識消失があり、発症時に非常に強い痛みが突然起きるとされていますが、症状は出血の程度によりかなり異なってきます。早急な受診が必要です。

脳出血

くも膜下出血と症状が似ていますが、脳出血の特徴では痛みを伴わないことがほとんどで、意識障害、手足のしびれ、物が二重に見える、吐き気・嘔吐といった神経症状が現れてきます。すぐに受診してください。

髄膜炎

髄膜は、脳や脊髄を保護するための膜です。ここが感染による炎症を起こしたものが髄膜炎で、首筋の硬直や、後頭部の痛みといった症状があります。意識障害やけいれんを引き起こすこともあり、嘔吐や高熱などに強い頭痛を伴う「細菌性髄膜炎」を発症すると、命にかかわるケースがあります。

しびれ

手足のしびれは、比較的よくみられる症状で、血流悪化や心理的なものから起こることもありますが、脳や脊髄などの神経に原因がある場合もあります。
しびれには、感覚の鈍麻や痛みと、運動麻痺による脱力感、筋肉の突っ張りによる痙性があり、その見極めが重要になります。当クリニックではしびれの原因をしっかり見極めて、必要があれば専門医をご紹介しています。

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